【2026年02月】全世界株式(オルカン)ファンド定点観測:主要5ファンドの運用結果確認

緑を基調としたアイソメトリック3Dイラスト。中央の地球儀を囲むように世界各国のランドマークと上昇するグラフが描かれた全世界株式(オール・カントリー)の定点観測用アイキャッチ画像。 インデックスファンド

全世界株式(オルカン)投資における「運用品質」の重要性

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)をベンチマークとするインデックスに連動する商品は特に低コスト競争が激化していて、公表されている信託報酬だけでなく、隠れコストを含む「実質コスト」の僅かな差が、長期的な複利効果を通じて有意なパフォーマンスの乖離を生みます。本レポートでは、直近の運用報告書に基づき、各ファンドの稼働品質を客観的に評価します。

今月の監査サマリー:主要5ファンドの稼働ステータス

2026年2月の監査の結果、対象5銘柄すべてにおいて運用ステータスは「Healthy」を維持しており、重大な指数乖離やコストの不自然な増大は認められません。実質コスト面ではSBI・V(0.076%)および「はじめてのNISA」(0.081%)が極めて高い効率を示し、既存のeMAXIS Slimも0.094%と安定した低コスト運用を継続しています。

監査対象ファンド 運用ステータス 実質信託報酬(税込)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) Healthy(業界最低水準を維持) 0.094%
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド Healthy(指数追従性良好) 0.118%
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド Healthy(実質コスト最安) 0.076%
たわらノーロード 全世界株式 Healthy(安定した運用実績) 0.150%
はじめてのNISA・全世界株式(オール・カントリー) Healthy(極めて良好なコスト効率) 0.081%

コスト構造:信託報酬と平均乖離率の分析

以下のグラフは、確定した信託報酬(固定分)の上に、直近の運用状況から算出された「平均乖離率(運用摩擦)」を積層し、真のコスト負担を可視化したものです。

2026年2月時点のオルカン主要5銘柄における信託報酬と平均乖離率を合算した実質コスト比較グラフ
  • 実質コストの構造: SBI・V・全世界株式および「はじめてのNISA」が実質コスト0.08%前後という極めて高いコスト効率を示しています。
  • 楽天・プラスの分析: 信託報酬単体では最安水準を標榜していますが、運用初期における売買委託手数料や有価証券取引税の影響により、実質コストは0.118%と上位陣の中では中位に位置します。
  • 乖離率の考察: たわらノーロードは信託報酬そのものが他銘柄より高く設定されていて、運用摩擦(隠れコスト)以前の段階で実質コストに差が生じています。

指数追従性の時系列分析:運用精度の検証

コストの低さと並んで重要なのが、インデックス(指数)に対してどれだけ正確に連動しているかという「追従の安定性」です。運用コストが高い、あるいは運用の効率が最適化されていない場合、ファンドの基準価額は指数(0%ライン)に対して下方へ振れる傾向が強まります。

2026年2月時点の主要5ファンドの過去12ヶ月間における対オルカン指数乖離率の時系列推移グラフ
  • 安定性の評価: 全銘柄がベンチマーク(0%ライン)付近に極めてタイトに収束していて、異常なトラッキングエラーは観測されませんでした。
  • 構造上の差異: SBI・Vについては、米国上場ETF(VT)への投資を通じて指数連動を目指すスキームであるため、現物株運用を行うeMAXIS Slim等と比較して、配当課税や時間差に起因する微小なボラティリティが生じる特性がありますが、コスト優位性がそれを十分に補填しています。

監査結論:現時点の評価と運用アクション

  • コスト最優先: 実質コストで優位に立つ「SBI・V・全世界株式」または「はじめてのNISA・全世界株式」を選択することが合理的です。
  • バランス・品質重視: 純資産残高の規模と運用継続性の観点からは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が依然としてベンチマークとしての信頼性を堅持しています。
  • 運用アクション: 全銘柄において運用ステータスは「Healthy」であり、現時点での積立設定の変更を強いる決定的な品質劣化は認められませんでした。

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